菅義偉元総理大臣が岸田文雄政権の増税規定路線に異を唱えた。不景気+インフレで生活が厳しくなっている中で、多くの国民の声を代弁した。ジャーナリストの小倉健一氏が「なぜ今岸田下ろしが起きないのか」「菅義偉氏の公然批判の意図は何か」を解説する――。 この状態でそもそもなんで岸田下ろしが起きないのか なぜ、自民党はこの人を首相の座から引きずり下ろし、岸田文雄氏を首相の座につけたのか。私が、自民党に対して、強い不信感を持たざるを得ないのは、この点だ。 普段は「自民党は懐が深い」だの、「国益のためには、不人気な政策をも実行する」などと言いふらしておきながら、自民党国会議員たちは、自分たちの選挙が近づくと、菅義偉氏という有能な指揮官をさっさと引きずり下ろした。今、支持率が超低空飛行の岸田首相を下ろそうという動きがほぼ皆無なのは、4月に実施される統一地方選挙において改選となるのは、あくまで地方議員であり、