宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月5日、小惑星探査機「はやぶさ2」に関するオンライン記者説明会を開催し、回収した再突入カプセルの解析状況について報告した。カプセルは再突入時、空力加熱による超高温に曝されるが、飛行中の計測データから、カプセル内は常温を大きく超えない程度の温度に抑えられていたことが明らかになった。 今回初公開された再突入カプセルの様子。現在、JAXAで解析中だ (C)JAXA カプセル本体は新品同様の美しさ 再突入カプセルは、小惑星で採取したサンプルを地上まで届けるための飛行システム。カプセルの中には、2回のタッチダウンで取得した大切なサンプルが格納されている。リュウグウのようなC型小惑星では、有機物や水の存在も期待されるが、高温にすると変質してしまうため、温度を一定以下に抑えることが求められていた。 はやぶさ2の再突入カプセル。打ち上げ前はこの姿だった (C)JAXA