知らない間に住んでいる自治体の住民ではなくなっていた――。そんな珍事が起きた。静岡県磐田市の市民2人が知らない間に住民登録を抹消されるなどの異動処理をされていた。県知事選挙の投票受付時に、投票管理システムで選挙権を確認できないというエラーメッセージが表示されて判明した。デジタル庁が支援する「書かないワンストップ窓口」の導入テストの際、誤って実在する住民の異動処理をしたのが原因だった。 磐田市はガバメントクラウド上に構築された「書かないワンストップ窓口」と呼ばれる窓口業務支援向けSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)の導入において、北見コンピューター・ビジネス(北海道北見市)の窓口支援SaaSを採用した。同社はデジタル庁が募集した事業者の1社である。 市民や職員の負担が軽減できるとして窓口支援SaaSを導入する自治体が増えている。申請書の作成支援やマイナンバーカードの券面情報の読み取り