【納得できない】ことの意味の「腑(ふ)に落ちない」という言葉ですが、この肯定形「腑(ふ)に落ちる」は最近使われ出した言葉なのでしょうか?間違っているのではないでしょうか?というお便りを何通か頂きました。調べてみると明治時代の徳冨蘆花の小説「思出の記」の中で肯定形で使われていた場面がありました。 […四ケ月經てば、學校の様子も大略腑に落ちて、僕も先づ關西學院生となり了(すま)したのであつた。]明治時代にも肯定形で使われていますね。「腑に落ちる」を辞書で引いてみると【納得できる。合点がいく。多く、下に否定の語を伴って用いられる】と書かれています。辞書の中には「腑に落ちない」しか載っていないものもあるので肯定形の「腑に落ちる」に違和感がある方もいらっしゃるのでしょう。「腑に落ちる」「腑に落ちない」共に昔から使われていた言葉なのですね。さて「腑」とは【お腹の臓腑・はらわた】を指します。「五臓六腑に