東京都競馬が東京株式市場で、年末年始にかけて「1カ月間で株価倍増」を演じた。年末から株価は上昇を続け、1月9日に昨年来の高値253円を記録。2008年1月4日の248円を5年ぶりに更新した。いきなり08年9月のリーマンショック以前の株価水準を回復したことになる。 安倍晋三首相の大胆な金融緩和の思惑から、株式市場では12年末から土地持ち企業の物色が始まった。東京都競馬は大井競馬場の大家だ。大井競馬場の広さは38.2万平方メートル。稼ぎ頭のプール遊園施設、東京サマーランドは129.9万平方メートルの膨大な不動産を持っている。 市場では不動産バブルの再現期待が台頭しつつあり、土地持ち企業の一斉の買いにつながった。その代表的な銘柄が東京都競馬だったわけである。社名が示す通り東京都が筆頭株主で27.7%、特別区競馬組合が第2位の大株主で11.3%を保有している(12年6月末)。 土地持ち企業とは、ど
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