バルト3国の真ん中にある国、ラトビア共和国。日本人にはあまり馴染みのないこの国は、エストニア、リトアニア以外に、ロシアとベラルーシとも国境を接し、EU(欧州連合)の最東端に位置する。首都リガは、バルト3国の中で最大の都市であり、旧市街は世界遺産に登録されている。 ラトビアへの日系投資は限られており、今のところJT インターナショナルとSMC(ニューマティック輸送)の2社のみだという。また、ラトビアから日本に輸出している主要企業としては、バルト3国の中で最大の製薬会社グリンデックスがある。 この国は、ソ連時代、連邦内でも重要な工業地域の1つに数えられており、列車等の製造では有名だった。本稿でも述べたように、チェコやスロバキアにおける製造業の成功は、旧ソ連時代に軍需産業で栄えたチェコスロバキアの伝統を発展させたものと言えそうだが、ラトビアの場合、独立後の民族主義の高まりが強すぎたため、ソ連的な