前回も取り上げた明星食品。カップ麺に関しては、残念ながら一番乗りを逃した明星食品でしたが、主戦場の袋麺の方では他社に先駆けて、その時代の業界を引っ張るような名作を生み出していますので、代表的なものを見ていきましょう。 ①「明星チャルメラ」(1966年) 現在でも、明星食品の看板商品である「明星チャルメラ」が発売されたのは1966年のことでした。当時は「ワンタンメン」(エースコック、1963年)、「長崎タンメン」(サンヨー食品、1964年)といった淡白系の名作即席麺が次々と発売され、支持を集めていました。そんな中、夜の街に客寄せのチャルメラを吹きながら屋台を引く「チャルメラおじさん」が出すコクのある醤油味のラーメンは、顧客の心を見事に掴み大ヒット、明星食品はこのヒットにより当時の業界首位に立ちました。 なお、お馴染みのチャルメラおじさんは、引く屋台の名前が『当たり屋』という以外、本名も年齢も