東日本大震災の震源掘削に向けた作業を行う地球深部探査船「ちきゅう」の作業員ら=宮城県牡鹿半島の約220キロ沖で2012年4月12日、八田浩輔撮影 海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)の地球深部探査船「ちきゅう」(約5万6700トン)が、宮城県牡鹿半島の約220キロ沖で、東日本大震災をもたらした巨大地震のメカニズムを探るため、震源掘削に向けた作業を進めている。11〜13日に乗船取材した。調査は5月24日まで続く。 地震後間もないプレート(岩板)境界の断層(海底下約850メートル)を掘り抜く世界で初めての試み。ここ数日は、強風やしけが続いたため作業が遅れ、掘削開始は今月15日ごろになる見通し。水深6910メートルの海底で最初の掘削を始め、海底下1000メートルまで掘り進める。 船上では、技師らが海底の状態を見る水中カメラをワイヤで海中に下ろしたり、地殻の岩石の性質を分析しながら掘り進めるドリル