【ワシントン=中島達雄】米連邦最高裁は13日、乳がんや卵巣がんの原因となる遺伝子について、自然の状態では特許を認めないとする判決を出した。 遺伝子検査用など人為的な操作を加えた遺伝子は、特許に値すると認めた。米国での遺伝子特許に一定のルールを示した判例で、企業にとっては、DNA技術の利用がしやすくなり、この分野への参入が活発化する可能性もある。 乳がんや卵巣がんは「BRCA1」「BRCA2」と呼ばれる遺伝子に変異があると発症しやすい。米ユタ州のミリアド・ジェネティクス社がこれらの遺伝子に関する特許を取得しているが、米市民団体「自由人権協会」は、特許のため、乳がんの遺伝子検査費用が高くなっているとして、2009年に提訴していた。