大分赤十字病院(大分市)の歯科患者の歯の詰め物などの金属売却金が、歯科内部で裏金にされていたことが分かった。病院事務部は取材に「研修費に充て、歴代歯科部長も承知していた」と説明するが、6月末に退職した前歯科部長は「昨年11月に裏金の存在を知り、やめさせるまで全く聴いていない」と真っ向から否定する。 事務部によると、歯科は03~10年に売却金150万円を受領して裏金化。事務部の聴取に歯科衛生士らは「医師、衛生士、技工士の研修で、予算を上回ったら裏金で賄った」「金は衛生士が保管したが帳簿や通帳はない」と答えたという。 一方、前歯科部長は「衛生士から研修費を受け取ったことは一度もない」と証言。再取材を受けた事務部が衛生士らに再聴取すると「医師には裏金は回していない」「前部長には、赴任した10年1月に裏金の存在は説明した」と答えたという。 米津憲司・事務副部長は「衛生士は『前歯科部長から、やめろと