第二次世界大戦終結後、親を失った多くの子どもたちが、戦後の混乱期を自力で生き抜かなければならなかった。かつてナチス・ドイツが支配していた東プロイセンでも、親と離れ離れになったドイツ人の子どもたちが、社会から見捨てられ、まるで腹を空かせたオオカミのようにさまよい、森のなかで生き延びていた。彼らはやがて「オオカミの子どもたち」と呼ばれるようになった。(参考記事:「ナチスによる原爆開発はこうして阻止された」) 米ウィスコンシン大学の歴史学教授ミシェル・モウトン博士は、終戦直後の地政学的政策決定に関して、英国労働党が1944年に発表した声明文を引用し、次のように説明する。声明文のなかで労働党は「終戦直後、被占領国においてはドイツ人に対する根深い憎悪」が懸念されるため、ドイツ人は「移住するか大量虐殺されるか」のいずれかの選択を迫られるだろう、との考えを明らかにしていた。少なくとも建前上は「連合国側は

