大阪府南部の泉南地域に点在していたアスベスト(石綿)加工工場の元労働者らが、「肺がんなどになったのは国が石綿の規制を怠ったためだ」として国に賠償を求めた二つの集団訴訟の最高裁判決が、10月9日に言い渡されることが決まった。二つの訴訟は国の責任の有無について、二審での判断が分かれている。最高裁が判断を統一する。 最高裁第一小法廷(白木勇裁判長)で4日、元労働者らと国の双方から意見を聞く弁論があった。原告3人が「人命や健康より利益が優先される社会などあってはならない」などと訴えた。国側は「規制は適切に行われていた」と主張し、請求を退けるよう求めた。 石綿による健康被害での国の責任について、最高裁が判断するのは初めて。東京や横浜、神戸などで石綿の健康被害をめぐる訴訟が起こされており、その判断にも影響を与える。 訴えているのは、元労働者やそ… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお
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