性犯罪被害者の再被害防止を目的に水戸地検が2月25日、裁判員裁判対象事件として初の被害者匿名の起訴状を作成し、容疑者の男を強盗強姦(ごうかん)未遂罪で水戸地裁に起訴していたことがわかった。地検(支部を含む)による匿名起訴は8件目。地裁が補正を求める可能性もあるが、匿名が維持された場合、裁判員裁判の審理にどう影響するか注目される。 起訴されたのは、つくばみらい市谷井田、会社員藤崎直也容疑者(27)。起訴状などによると、同容疑者は2013年4月22日午後8時20分頃、金銭を奪う目的で同市の路上を歩いていた面識のない10歳代の女性に包丁を突きつけ、「騒ぐな。言うことを聞けば刺さない」と脅し、自分の乗用車に連れ込んで乱暴しようとしたとされる。 藤崎容疑者は今年2月5日、強姦未遂と窃盗の容疑で逮捕された。県警はこの際、女性を匿名にして逮捕状を請求した。地検土浦支部も悪質性や被害者と将来的に生活圏が重