ハガネとステンレスでは確かに表面粗さの感じが違う傾向があるけど、まず、そのハガネの包丁が全鋼なのか合わせや割込みなのか、ステンレス包丁もそう、そして粗さの違いを感じると言ってるのは地金の部分なのか刃金の部分なのかという問題があります。 霞の和包丁を研いだら地金部分が曇って刃金部分は光沢が出る傾向になります。触った感触も地金部分の方が粗いです。 ステンレスというのは鉄に10.5%以上Cr(クロム)という元素を加えた合金で、その中でも刃物に使われるのはマルテンサイト系と言われる炭素含有量が多いグループです。 クロムを多量に含有することで鋼材の表面に不働体皮膜という緻密な組織を形成し、これが鋼材の内部への酸素や水の浸入を抑止することで錆(鉄の酸化)を低減します。 この不働体皮膜は厚さが3nm(ナノメートル)程度と非常に薄いので、表面粗さには関係しないと思います。 クロムを多く添加することで通常の