事実が歪められた「創氏改名」 麻生発言の何が問題なのか? 麻生太郎自民党政調会長の「創氏改名」に関する発言が問題となった。まず朝日など国内マスコミがこの発言を問題視する報道を行い、これを受けて韓国マスコミが非難するという、いつもの「日本発日韓歴史摩擦」のパターンを踏襲しかけたのだが、麻生氏が発言を撤回しないまま陳謝だけして、外交問題化はしないまま一応終息した。 しかし、この報道を巡っては明らかな事実関係の歪曲があり、外交問題とならなかったとは言え、かつての「妄言」騒動と問題の構造は変わらない。 ◆何が問題なのか まず、麻生発言とはどういうものだったのか。報道されているものから引用してみよう。発言そのものは、五月末に行われた東京大学の学園祭での講演の際に、質問に答えたもので、「中国や韓国と外交をするうえで、歴史問題をどうすればいいと思うか」という質問に対して、麻生氏はこう答えたという(朝日新