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ブックマーク / docseri.hatenablog.jp (8)

  • 説明不要 - 妄想科學倶樂部

    嘘とパロディは解説してはならない。相手の知識を前提にタームを解説なしに用いるのが正しきオタク芸。繰り出されるそれに八割方理解を示してこそ真のオタクであり、判る人には判るギリギリのラインを提示しつつ更なる深みに誘ってこそ真の深き者である。そのために、オタクは日夜守備範囲を拡げ掘り下げ、巨大な露天鉱床を随所に築くのだ。いつの日か、大いなる知識の微睡みに到達せんことを。その日こそこの世の終わりであり、新たなる混沌の夜明けである。

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    sfll 2008/09/04
  • 「苦痛は報われるべき」という概念 - 妄想科學倶樂部

    物事の因果は「何をしたか」と「結果どうなったか」で成り立つのであって「どれだけ苦しんだか」が入り込む余地はない。しかし実際には、人間は苦しんだことに対する代価を求めがちであり、他者に対しても往々にして苦しみの量を評価してしまう。 仕事に於いて結果ではなくその過程としての努力が重視されたり、宗教上重要な行動として苦行が存在したりするのもすべてその類例と言える。 苦しんだ者が、希望として「これはいつか報われるはず」と思うのは逃避行動として重要である。ストレスから逃れられなければそのうち精神的に破綻してしまうわけで、個の生存として理に適っている。 その意味では、他者の苦痛を評価することは社会構造として必要なのかも知れない。そうでなければ、実際には報われないからだ。 ただ、これは人間関係として処理可能な部分に於いてのみ機能するもので、自然現象相手には効果がない……のだが、その辺りを巧く切り分けるの

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    sfll 2008/04/16
  • TRPG世代論以前の世代論 - 妄想科學倶樂部

    最初にお断り。以下、暴論。 ハンドアウト論議以来、いやそれはきっかけに過ぎないから実質的に1996年の「熱血専用!」以来だろうか、ずっと引っかかっていたこと。 要するに演技系ゲームに感じてきた気持ち悪さは、ときメモ以降増殖した「萌え」系ゲームに感じるそれと同質なのだ。 今やゲームの中心はゲームシステム自体ではなくキャラクターです ユーザーが求めているのはいかに効率良くキャラを消費できるかということ-----それが「萌え」の構造です ゲームシステム自体はあくまでキャラへの感情移入を補助するためのツール-----というのが我々の考え方です うめ著「大東京トイボックス」2巻に於ける、同人出身のゲーム制作会社"電算花組"社長の弁である。ゲームの面白さをゲーム性に求めない、それは私から見れば既にゲームではない。 このセリフ自体は架空のものだが、状況は決して架空ではない。無論すべてがそうなってしまった

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    sfll 2008/01/11
  • 仮に、あらゆる創作活動を非営利としてみるとする。 - 妄想科學倶樂部

    まず、当然ながらコンテンツ産業というものは消滅する。営利行為が行なえなくなるから、産業ではなくなるという意味で。 けれど制作者がいなくなるわけではない。制作の現場で培われてきた技術は各人に継承されているから、それを使って何か作ることは可能だ。勿論、生きるためには他に働き口を見付けるしかなくなってしまうから、今までのように長期間を制作に専念するようなことはできなくなってしまう、けれどその代わりに納期もなくなるから、好きなだけ拘って作ることが可能になる。 良い方の予想 ソフトウェアも無料になるので、これまで高価に過ぎて手の出なかった分野まで素人が進出する。勿論それは多数の駄作を生み出すだろう、けれど一握りの傑作をも生む筈だ。これまでも、技術に劣る部分を根気でカヴァーした作品は多く存在し、それぞれに高い評価を受けている。まして、そのための効率の良い道具が揃うとなれば、これまで以上に質の高い作品が

    仮に、あらゆる創作活動を非営利としてみるとする。 - 妄想科學倶樂部
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    sfll 2007/11/02
  • シソーラスの夢 - 妄想科學倶樂部

    「対象が横臥姿勢で静止しています。これは何でしょうか」 「恐らく、ある種のメンテナンス状態にあるのだと思う」 「激しい行動により蓄積した老廃物を除去するのですか?」 「それも目的の一つだろう。支持平面に対し最大面積を取っているということは、その間の抗重力エネルギーが最小になる。しかし……どうもそれだけではなさそうだ」 「他にも目的が?」 「統計を見ると、休止状態は運動量の過多に関らず概ね一定周期で発生している。確かに激しい行動の後で突発的に休止する例も見られるが、消費エネルギーとの間に強い相関関係はないように思える」 「確かに、老廃物排出そのものは休止状態でなくとも機能するでしょうし、エネルギーの備蓄を考えたら低出力で休止するより積極的に摂取を継続した方が有利に思えます」 「まだはっきりしたことは解っていないのだが、私にはどうも情報整理のための入力遮断モードなのではないかと思える」 「情報

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    sfll 2007/09/24
  • 絶望の淵にこそ神はある - 妄想科學倶樂部

    「神の存在を証明した」 「そりゃ喜ばしい。君は無神論者かと思っていたが。いつの間に有神論に転向したんだ」 「喜ぶのはまだ早い。むしろ絶望すべきだ」 「なぜ神の存在が確認できたというのに絶望するんだ?」 「それは神の質を理解していない問いだ。君はこう考えたことはなかったか-----この世に神がいるなら、何故こんなにも世界は不合理、理不尽、不平等で満ち溢れているのか、と」 「無論若いころはそう考えもしたさ、しかし間違いに気付いたんだ。神は我々に試練を------」 「違う、そうじゃない。もし当に神がいて、理想の世界というものを作るべくして作ったならば、そもそもこの世に悪など存在せず、何の試練も必要ない永遠の楽園が訪れたはずだ。しかし現実には、世界は煉獄にある。何故か?……それは、神が人間を救う気など毛頭ないからだ」 「神を冒涜する気か」 「いいか、この世が当に楽園であったならば、誰が神を

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    sfll 2007/05/21
  • 不可知=無 - 妄想科學倶樂部

    「だからさ、死後の世界とか魂なんてものは存在しないんだよ」科学者はそう断言した。 納得が行かない。科学でも解らないことはまだまだ多いのだから、今は知られていないだけで将来的には発見され、解き明かされるかも知れないではないか。そう反論すると、彼はゆっくりと首を横に振りつつ言った。 「そうでないと考えるに足る根拠を挙げてみせようか」 「まず、君は思い違いをしている。『存在するが観測できていないだけ』ということは有り得ない。 いいかね、凡そこの世界に影響を及ぼしている限りは、何らかの手段で観測可能なのだ。捉えることのできない暗黒物質でさえ、僅かな重力からその存在が検出されている。 こう考えて見給え。生命というものを『単なる細胞の集合体が、不可知の領域からの作用を受けて自律的に存在を持続させているもの』と仮定する。この『不可知の領域』が所謂霊的世界、『作用』が魂に相当するわけだが、そのように明白な

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    sfll 2007/02/08
  • 過去を扱う学問 - 妄想科學倶樂部

    科学が『ニセ科学』を糾弾できない当の理由 「今では否定される部分の多い*1仮説」と「最初から正しくない仮説」を同列に語られても、といった話は既に何人も指摘しているだろうから別の話を。 古生物学分野というのは限られた情報のみを元に、類推を加えて全体像を補うことで成立している。従ってなかなか「定説」が成立せず、頻繁に「現在のトレンド学説」が変わってしまう。なにしろどの説も、「物」を見ることが不可能であるために証明しようがないからだ。 こうした事情は過去の事象を扱う考古学や歴史学でも同様で、文字記録の有無など情報量に差こそあるものの、質的に「見て確かめる」わけにいかないという事情では一致している。 確認不可能である以上、すべての説は「仮説」の域を出ない。確定した証拠からの推論により否定されたり補強されたりはしても、それ以上の「定理」のようなものになることはない。「確度の高い仮説」と「低い仮

    過去を扱う学問 - 妄想科學倶樂部
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    sfll 2006/12/29
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