人に気に入られようとして、おせじを言ったりへつらったりして機嫌をとること。 [使用例] その老人に茶坊主の如く阿諛追従して、まったく左様でゴゼエマス、大衆小説みたいですね、と言っている卑しく痩せた俗物作家、これは論外[太宰治*如是我聞|1948] [使用例] ティベリヤやユリアの町ではローマ風の神殿や建物が建てられ、領主ヘロデ・アンテパスはそれに阿諛追従している[遠藤周作*イエスの生涯|1973] [使用例] 武家の世界だから阿諛も追従もない、というわけにはいかず、実際には家の保全とか、立身出世とかのからみで物も動けば金も動くのが常識である[藤沢周平*たそがれ清せい兵べ衛え|1988] [解説] 「阿」は「おもねる」、「諛」は「へつらう」。「追従」も機嫌を取ることで、つまり「阿諛追従」は、上位者にへつらうことを硬く言った表現です。日本語で使われる四字熟語で、中国語では「阿諛奉ほう承しょう」