厚生労働省は9日、米製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスワクチンについて、1瓶あたりの接種回数を6回から5回に見直すことを明らかにした。国が確保した注射器では、5回分しか採取できないためで、政府が同社製のワクチンで想定している7200万人の接種人数が減る可能性が出てきた。 ファイザー製のワクチンは、1回あたり0・3ミリリットルの薬液を筋肉に注入する。厚労省によると、昨年12月に同社から「1瓶あたり6回接種を検討している」との連絡を受け、1月に正式に説明を受けたという。1瓶から6回分を採るためには、接種後に注射器の先端に残るワクチン量が少ない特殊な注射器を使う必要がある。 政府はワクチン接種にあたり、昨夏から注射器や針の確保を進め、既に2億数千万本の注射器を用意している。だが1月下旬、確保した注射器のほとんどが、特殊な注射器に比べて接種後注射器内に残る量が多いものということが判