本が好きだ。 例えば、「ニンジンの種蒔きはいつ頃がいいんだっけ?」というような具体的な疑問はネットで検索すれば、あっという間にそれに準じた回答が目の前に現れてくる。それは、ドライブ中に、目標に向かって最短の距離を回答してくれるGoogle Mapsと同じで、とても便利でストレスを感じさせない。だから、時折、自分の「?」にネットで最適解を見つけられない時は、とてもイライラしたりもする。勝手なもんだ。 本を読むという行為は、僕にとってはGoogle Mapsを用いないドライブみたいなものだ。だから、いつまで経っても回答を教えてくれそうな農業関係の書籍は買ったそばからどんどん積み上げられていくばかり(本当は、そういう本こそ読むべきだとは思うのだけど)で、小説やノンフィクションや、詩集やアートブックを常に何冊も同時並行で読んでいる。この何冊も同時に読み込んでいくドライブがなにより愉しいのは、出会い