栃木県内の山林で平成20年6月にスーツケースに入った女性の遺体が見つかった事件で、元交際相手の男が殺人罪で起訴された。男は19年9月、不倫関係を清算するために女性を殺害・遺棄したと供述している。遺体発見から身元判明まで3年余。一度は迷宮入りも懸念された事件の全容が、犯行から4年半近い歳月をかけて明らかになりつつある。遠距離の不倫 殺人罪で宇都宮地裁に起訴されたのは、埼玉県桶川市、元会社員、平垣巨幹被告(51)。起訴状によると、平垣被告は19年9月18日午後11時半ごろ、東京都江東区のホテルで備え付けのタオルを使い、大阪府守口市の無職、太田佐知子さん=当時(25)=の首を絞めるなどして窒息死させたとしている。 持参したスーツケースに遺体を押し込め、粘着テープやひもを巻き付け、車で栃木県塩谷町の山林に運び、遺棄した。 平垣被告は、13年から21年まで宇都宮市内の住宅販売会社に勤務していた。太田