NTTグループが年内にも始める予定の光回線の卸売り事業に暗雲が漂っている。自民党が卸売料金の開示の必要性や地方の通信事業者との競争確保などの問題があるとして待ったをかけたのだ。NTTは料金開示は不要としていたが、総務省は料金表として開示する方向で検討。NTTドコモはNTT東西地域会社から光回線を仕入れて、来年2月から携帯電話とのセット割引を開始する計画だが、11月下旬に予定していた具体的なサービス内容の発表が延期される可能性も出てきた。(芳賀由明) 自民党議員がNTTとNTTドコモの役員にかみついたのは12日に開かれた情報通信戦略調査会(会長・川崎二郎元厚生労働相)。川崎氏らは、ドコモの光回線と携帯電話とのセット割引が地方の利用機会拡大に寄与する可能性を認めながらも、値引き競争が激化すれば地方でインターネット事業を展開するCATV事業者が競争できなくなると懸念。どう整合を取るのか議論が必要