GW、旅行に行ってきた。 上司の無理なスケジュール進行のせいで連休が潰れるのではヒヤヒヤしたが、なんとか旅立つ前日に休日出勤は終わった。 初めて訪れる土地、初めて食う名物、初めて関わる人たち。そのすべてが温かく、荒んだ東京での暮らしから癒してくれた。 あれは旅行最終日、フェリー乗り場近くでのこと。雨模様がずっと続いていたが、最終日だけでも晴れてよかった。今しがた出た喫茶店でコーヒーを飲みすぎたせいか突如尿意に襲われた。近くに公衆トイレがあったので小便器に用を足していると、屁も一発こきたくなってきた。どれ景気づけに「ブッ」といくか、と思い力むと 「 」 音がしなかった。代わりに残ったのは、ぬるりと何かが這い出てきた感覚だけ。 しまった——いや、噓だろう? 何かの間違いではと祈りつつ個室に入り、パンツを下ろしたが、現実は非情だ。チューブからパレットに出した絵の具のよう形状で、ブツが俺の下着を