「オバマ再選でアメリカ経済はさらに停滞するだろう」と言うブログのエントリーで、オバマ大統領の政策が経済を低迷させると主張している。新自由主義者には理解したく無いのであろうけれども、経済学的にオバマ大統領の政策は、少なくとも一方の立場からは妥当と言えるものも多い。目や耳を塞いで新自由主義を唱える人が見るとも思わないが、幾つかツッコミを入れてみよう。 1. 金融規制 まずは金融政策の部分だが、金融機関の規制は無理があるので、銀行にリスク回避的な行動を取らせるために、救済をしないと宣言すべきだと、ドッド・フランク法案を否定している。銀行員と預金者の利害対立があるので、この議論は単純すぎる。 ミクロ金融理論には二つの代表的な銀行の論文がある。Diamond(1984)*1では銀行員と預金者の間には利害関係があるので、銀行員が暴走しないように自己資本比率などの規制が必要だと議論している。Diamon
![経済学的な裏づけはあるオバマの政策](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/17240a695aff982ce66a6bb246e99b5a315b4216/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2F2.bp.blogspot.com%2F-qxQr8yNctJs%2FUJ0ACgD4xnI%2FAAAAAAAAH90%2FftxATl3Afaw%2Fw1200-h630-p-k-no-nu%2Fobama.jpg)