もちろん学術的な水準も高く、全国から学生が集まる。大阪市出身の松島さんもその一人だったのだが、「学生には言いにくいのですけれど、スキー部に入ってスキーばかりしていて、研究室にはあまり行かない不良学生でした」。 そのためだろうか。信州にある大学だけに、研究室は主にソバを研究の対象としていたが、その“主流”から外れたトウガラシをやるよう勧められた。「研究室はフィールドとしているネパールのソバの遺伝資源(将来の研究や品種改良に使う在来品種などの種子)を集めていましたが、トウガラシの種子も集めていました。そちらは誰もやっていなくて、ぼくがやることになりました。でもやってみると、トウガラシはバラエティーに富んでいて、おもしろかったんですね」