「和醸和楽に参加している蔵のお酒です、飲んでみてください。おつまみもどうぞ」 差し出されたのはおちょこではなく、涼しげなガラスのグラス。中には大きくカットしたキューブの氷と日本酒が注がれている。「日本酒に氷を入れて飲むなんて珍しいなあ」と思いながら、おつまみを口に入れると、こちらも意外な味。チーズを揚げたフライだった……。 メンバーはみな30代、40代の若手 7月13日、東京・銀座のレストランを貸し切って「和醸和楽(わじょうわらく)」という団体の設立発表会が行われた。和醸和楽は、全国16県20社の蔵元と14都道府県23社の日本酒を扱う酒屋が集まってできた、日本酒の啓蒙・普及と地位向上を目指して設立された団体だ。日本酒の啓蒙団体はこれまでもいろいろあったが、蔵元と酒販店が一緒に活動する団体はこれが初めてだという。「次世代を担う若手が中心。斬新なアイデアで、日本酒の既存のイメージを変えていきた