庶民の不満を反映した伝承 民話とは共同体に伝承する庶民の昔話、あるいは物語というべきだろうか。民俗学者の宮本常一の一連の仕事は、共同体に生きた人々のその歩みを丹念に聞きとっているが、実はこの種の聞きとりは戦時に流布する民話に関しても必要ではないだろうか。 私自身、戦争体験者の話のうちで、あえてこれは庶民の伝承に連なるというものは、「戦時民話」という分類に組みいれることにしている。たとえば1942(昭和17)年8月18日に、ガダルカナルを制圧したアメリカ軍に対して、大本営はグアムを出て日本に戻る途中の第28連隊(北海道旭川市)の一木支隊(一木清直支隊長)2000人のうち先遣隊約1000人を向かわせて、占領された航空基地奪回を試みる。しかし圧倒的な物量を誇るアメリカ軍により、一晩でほぼ全員が玉砕となる。その夜、旭川の連隊前で歩哨に立つ兵士は、遠方から帰還して兵舎に入っていく部隊を「捧(ささ)げ
九州工業大学が開発を進めている森林管理のためのドローン(右上)と、自律走行で下草刈りをする四輪バギーの完成イメージ図=同大提供 九州工業大学(北九州市)は、高齢化が進む林業の作業効率化に最新のロボット技術を役立てようと、森林管理のための小型無人機ドローンと、下草刈り作業をする無人バギーの研究開発を進めている。2017年にも実用化を目指す。更なる技術向上を狙って、16年4月に森林内を飛行するドローン競技会を大分県由布市で初めて開く予定だ。 林業は、実際に人が山に入って木の高さや幹の太さを計測し、木材としての価値を評価している。下草刈りも単調できつい仕事だ。森林・林業白書によると、林業従事者の高齢化率(10年)は21%で、全産業平均と比べて2倍という高水準になっており、森林内での現場作業は負担が大きくなっている。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く