きょう23日午後にも衆院本会議で強行採決される見通しの「共謀罪」法案。その後、参院での審議にはいるが、政府・与党は数の力で押し切り、この戦後最悪の言論弾圧法案を、会期中の成立に持ち込む目算だ。 そんななか、ついに国際社会からも、日本の共謀罪法案とこれを強行する安倍政権に対する強い懸念が出され始めた。 5月18日付で、国連の特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏(マルタ大学教授)が、共謀罪法案について「プライバシーや表現の自由を不当に制約する恐れがある」と指摘する書簡を、直接、安倍首相宛てに送付したのである。ケナタッチ氏は、マルタ出身のIT法の専門家。一昨年より国連人権理事会によりプライバシー権に関する特別報告者に任命されている。 国連の特別報告者が、直々に日本の首相へ書簡を送った意味は非常に重い。というのも、安倍首相は「国内法を整備し、国際組織犯罪防止条約を締結できなければ、東京五輪を開催
1968年の京都を舞台に日本人と在日朝鮮人の青春群像を描いた映画「パッチギ!」(井筒和幸監督、2005年公開)。強烈な印象を残した主人公の一人、「朝鮮高級学校の番長」のモチーフにもなった男性が先月、64歳で亡くなった。在日朝鮮人の朴安錫(パクアンソ)さん。大阪・ミナミでの破天荒な生き様が愛された「アンソ」は、仲間たちにとって「自由に生きた時代」の象徴だった。 映画「パッチギ!」は、京都府立高校に通う日本人の少年と朝鮮高級学校(朝高)の少女との恋愛を軸に展開される。そこに少女の兄で朝高の番長リ・アンソンの壁が立ちはだかる。 こんな場面がある。 リ・アンソンが、サッカー・ワールドカップ(W杯)出場をめざすため、北朝鮮への帰国船に乗ることを周囲に宣言する――。 大阪朝高サッカー部で活躍しながら、当時の大会規定で全国大会に出場できなかったアンソさんの実体験を、井筒監督は主人公に反映させていた。 ミ
【ロンドン=小嶋麻友美】安倍晋三首相宛ての公開書簡で、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案に懸念を表明した国連のプライバシー権に関する特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏は二十二日、菅義偉(すがよしひで)官房長官が同日の記者会見で抗議したと明らかにした日本政府の対応を「中身のないただの怒り」と批判し、プライバシーが侵害される恐れに配慮した措置を整える必要性をあらためて強調した。電子メールで本紙の取材に答えた。 ケナタッチ氏によると、「強い抗議」は十九日午後、国連人権高等弁務官事務所を訪れた在ジュネーブ日本政府代表部の職員が申し入れ、その後、約一ページ余りの文書を受け取った。しかし、内容は本質的な反論になっておらず「プライバシーや他の欠陥など、私が多々挙げた懸念に一つも言及がなかった」と指摘した。 抗議文で日本側が、国際組織犯罪防止条約の締結に法案が必要だと述べた点について、ケナタッチ氏は
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く