ネットワークビジネスの仕組みを簡単に言うと、富の累進傾斜配分である。成果に比例した単純歩合でなく、成果の小さな人への成果配分はゼロに等しく、自己消費による出費の方が多く収支はマイナスで、成果を出した人に傾斜配分で利益が配分される仕組みである。だからネットワークビジネスは洗剤や健康食品といったさほど単価の高くないものを流通させても、一部の人は高い報酬を得られるようにできている。 累進課税が社会民主主義の象徴であるとすれば、富の累進配分は新自由主義の象徴とも言える。 富の累進傾斜配分というのは90年代の賃金制度は90年代に流行して、例えばタクシーの運転士の賃金制度にもその思想が投影された。売上が一定水準に行かない運転士は働いても手取りがゼロになる(いわゆる足キリ)一方、水揚げのいい運転士はバック率が上がるような制度だ。この制度も規制緩和でタクシーの台数が増えるのと相まって台辺り売上が低下、タク