商業施設に設置された多機能トイレ。性的マイノリティーが使用しやすいトイレとしてさらなる設置が求められている=大阪市北区 (中井芳野撮影) 心と体の性の不一致を抱える「トランスジェンダー」。社会の理解は深まりつつあるが、当事者にとって大きな苦悩の一つがトイレ利用だ。周囲は当事者の性別を外見から判断するしかないだけに、トランスジェンダーの男性が、商業施設の女性トイレに入ったことで、建造物侵入容疑で書類送検されたケースも。一方、トランスジェンダーを装って女湯に入るといった悪質な事案も起きており、「心の性で生きたい」という人たちの願いをかなえることは容易ではない。 「些細なしぐさで男だと思われるかも」バッグに忍ばせた性転換証明書を繰り返し確認しながらも、いざ女性トイレを前にすると足がすくんだ。「男だと思われるのではないか」。こうした不安は最近まで消えなかったという。 東京都内でエンジニアとして働く
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