2011年に話題となった標的型攻撃は「人」という弱点ををねらい打ちにしました。では、この手の攻撃は、人に教育さえしておけば防げるものなのでしょうか?(編集部) 「セキュリティ元年」から変化したもの、しないもの 筆者の記憶によると、「セキュリティ元年」という言葉が登場したのは2000年ごろのことだ。 この当時、ADSLのサービスが開始され、「ITバブル」をキーワードに株価は上昇。中小企業においても「eコマース」という言葉がもてはやされ、通販サイトなども乱立した。インターネット華やかなりしころである。 しかし、ITへの投資は増えたものの、それに対する「システムとしてのセキュリティ」はコストと見なされ後回しにされてきた。そして、2000年にはLoveLetterウイルスが蔓延、2001年にはCodeRedによる感染活動によりトラフィックが激増した。この日は「インターネットがまひした日」とされてい