「ロボットは東大に入れるか」――大学の入試問題を用いて人工知能(AI)の進化を測るユニークなプロジェクトが国立情報学研究所(NII)の主導で2011年から行われている。年を追うごとにAIの精度は向上し、今年は合格可能性80%以上とされる大学が535にのぼったという。この中には「MARCH」「関関同立」と総称される難関私立大学も含まれている。 AIの進化によって、人間と同様に大学の入試問題を解けることは分かった。だがちょっと待ってほしい。私たちが想像する試験といえば、答案用紙に鉛筆で答えを実際に書き込むものだ。マークシート形式ならまだしも、東大の2次試験を想定した論述式の問題はどうするのだろうか。 「AIの導き出した答えを紙に書く」――この工程を引き受けたのが、産業用ロボットなどを手掛けるデンソーウェーブだ。プロ棋士とコンピュータ棋士が戦う「将棋電王戦」で使われている指し手ロボット「電王手く