<見学レポート>牛窓の「八朔ひなかざり」 八朔の節句行事いろいろ ■今日は旧暦の八朔。皆さんが暮しておられる地域では「八朔(はっさく=八月朔日、八月一日)」の節句を祝われますか? 玩具博物館のある町では八朔の祝いは行われていませんが、瀬戸内海沿岸地方には、“たのもの節句”ともよんで、八朔行事を伝えている町々があります。“たのも”とは、「田の面」「田の実」とも書き、八朔は、田に実りゆく稲の健やかなことを願い、お世話になった方々に感謝を表わす行事として知られています。太陽暦では季節感が合いませんので、ひと月遅れの9月1日、あるいは太陰暦8月1日に行われています。 ■郷土玩具の世界には、この節句にあたって、子どもの誕生を祝い、元気な成長を祈って贈られる玩具や人形の数々が残されています。福岡県甘木の「八朔びな」や福岡県芦屋の「八朔馬と団子雛(ダゴビーナ)」、広島県尾道の「田面船(たのもぶね)」など