筆者は新卒エンジニア時代に社内でアルゴリズム勉強会を主催していました。 その内容を本形式に書き起こしたものになります。 【この本の特徴】 📗問題演習形式でアルゴリズムの基礎が身に付く構成となっています。 📗分かりにくい概念は丁寧に図解で解説しています。 📗基礎的なアルゴリズムがどのように世の中に役立っているのかを言及しています。 アルゴリズムに関して、皆さんの理解を深めるお手伝いができれば幸いです。
Google Docsのように文書を複数人でリアルタイムに共同編集できるアプリケーションがあります。あのような機能は、多かれ少なかれ、Operational Transformation (OT; 操作変換) という考え方を使って実現されているようです。興味があったので、このOTについて調べてみました。 (追記: これからは OT でなく CRDT だという話 → I was wrong. CRDTs are the future) なおGoogle Docsではいわゆる「リッチテキスト」を共同編集できますが、ここでは話を簡単にするために「プレーンテキスト」を共同編集することを想定します。 リアルタイム共同編集の流れ 共同編集システムの登場人物は次の通りです: サーバ x 1(各クライアントから届く編集操作をもとに、最新の文書を保持します) クライアント x N(文書を編集する側です) そ
こんにちは。 マネーフォワードの新卒Railsエンジニア、きなこ と申します。 マネーフォワードX という組織で、日々プロダクトの開発に勤しんでおります😊 突然ですが皆さんは JWT という技術をご存知でしょうか? 私は趣味でCTFというセキュリティコンテストに出場するのですが、最近ホットだと感じるのがJWTに関連する攻撃です。 今年の1月に初めてJWTを題材にした問題に遭遇し、その後JWTの出題頻度が強まっていると感じ、社内に向けてJWTにまつわる攻撃を通して学ぶための記事を書いたところ、たくさんの反応をいただきました。 今回の記事はその内容を社外向けにアレンジし、ハンズオンを通して実際にJWTを改竄し、受け取るAPIを攻撃することでJWT自体を学べるようにしたものです。 本記事はJWTに興味があるWeb開発者を想定していますが、そうでない方も楽しんでいただけるようにハンズオンを用意し
アメリカの国家安全保障局(NSA)によって開発された「SHA-2」は電子署名やブロックチェーンに応用される暗号学的ハッシュ関数の1つです。そのSHA-2の中でも特に使われているSHA-256でハッシュを生成するための計算プロセスがよくわかるサイト「Sha256 Algorithm Explained」を、Domingo Martin氏が公開しています。 Sha256 Algorithm Explained https://sha256algorithm.com/ Sha256 Algorithm Explainedにアクセスするとこんな感じ。 上部にある入力欄に、好きな文字列を入力します。今回はGIGAZINEのURLである「https://gigazine.net/」を入力してみました。すると、入力したURLをバイナリに変換したメッセージブロックが表示されます。メッセージブロックは32b
本スライドでは、有名なアルゴリズムを概観し、アルゴリズムに興味を持っていただくことを目標にします。 第 1 部:アルゴリズムとは 第 2 部:学年を当ててみよう 第 3 部:代表的なアルゴリズム問題 第 4 部:コンピュータとアルゴリズム
ゲームエンジンや3Dソフトウェアを利用して高度な表現ができるこの時代でも、プリミティブな描画や動き、アルゴリズムから学べることは多い。それらをJavaScriptで書くクリエイティブコーディングという形で学べる手引書が本書となる。
計算量についてのお話です。対象は、プログラミング経験はあるが計算量のことを知らない初心者から、計算量のことを知っているつもりになっている中級者くらいです。 数式を見たくない人にとっては読むのが大変かもですが、深呼吸しつつ落ちついて読んでくれるとうれしいです。 それから、この記事が自分には合わないな〜と思ったときは、(別の記事を Qiita とかで検索するよりも)この記事の一番下の 参考文献 にある本を読むことをおすすめします。Amazon の試し読みで無料で読めます*1。 TL; DR 関数の増加度合いのことをオーダーと呼ぶよ 計算量は、入力サイズ(など)を受け取ってアルゴリズムの計算回数(など)を返す関数だよ その関数のオーダーについての議論がよく行われるよ オーダーを上から抑えるときは \(O\)、下から抑えるときは \(\Omega\) を使うよ オーダーを上下両方から抑えたいときは
1. はじめに Google がChrome/89よりトライアルを開始しているFLoC (Federated Learning of Cohorts)技術に対して、現在多くの批判が集まっています。 批判の内容は様々な観点からのものが多いですが、以前より Privacy Sandbox に対して否定的な見解を示してきたEFFの批判「Google Is Testing Its Controversial New Ad Targeting Tech in Millions of Browsers. Here’s What We Know.」が一番まとまっているものだと思います。 これまで Privacy Sandbox 技術に関わってきた身としては、各種提案の中でFLoCは特にユーザへの注意が最も必要なものだと思っていました。しかし、これまでのド直球なGoogleの進め方によって、FLoCのトラ
0. はじめに こんにちは、大学 1 年生になったばかりの E869120 です。本記事は、 アルゴリズム・AtCoder のための数学【前編:数学的知識編①】 アルゴリズム・AtCoder のための数学【中編:数学的知識編②】 からの続きです!!! ※前編・中編を読んでいなくても理解できる、独立したトピックになっているので、ご安心ください。 後編から読む方へ 21 世紀も中盤に入り、情報化社会が急激に進行していく中、プログラミング的思考やアルゴリズムの知識、そしてアルゴリズムを用いた問題解決力が日々重要になっています。 しかし、アルゴリズム構築能力・競プロの実力は、単純にプログラミングの知識を学ぶだけでは身につきません。近年、数学的なスキルが重要になりつつあります。実際、私はこれまでの経験で「数学の壁で躓いた競プロ参加者」をたくさん見てきました。そこで本記事では、 AtCoder のコン
こんにちは、大学 1 年生になったばかりの E869120 です。 私は競技プログラミングが趣味で、AtCoder や日本情報オリンピックなどに出場しています。ちなみに、2021 年 4 月 7 日現在、AtCoder では赤(レッドコーダー)です。 本記事では、アルゴリズムの学習や競技プログラミングで使える数学的な部分を総整理し、それらについて解説したいと思います。前編・中編では数学的知識、後編(2021/4/26 公開予定)では数学的考察の側面から書いていきます。 【シリーズ】 アルゴリズム・AtCoder のための数学【前編:数学的知識編①】 ← 本記事 アルゴリズム・AtCoder のための数学【中編:数学的知識編②】 アルゴリズム・AtCoder のための数学【後編:数学的考察編】 1. はじめに 21 世紀も中盤に入り、情報化社会(いわゆる「IT 化」)が急激に進行していく中、
この記事は「データ構造とアルゴリズム Advent Calendar 2020」16日目の記事です。 15日目の記事はyurahunaさんの「木分解上の動的計画法」で、 17日目の記事はtsukasa__diaryさんの「Lawler の K-Best 列挙アルゴリズム」です。 この記事内で使用しているプログラムやそのテストプログラムは全て以下のGitHubリポジトリで閲覧可能です。プログラムの詳細に興味がある方はこちらをご覧ください(ついでにStarを押していってくれると喜びます🙂)。 Github: ashiba/Imprementation_of_IKERUKANA: Momotaro Dentetsu is a game. 変更履歴 2020/12/21に「最終的に貧乏神が付かない移動方法 ~貧乏神持ちの場合~」, 「最終的に貧乏神が付かない移動方法 ~貧乏神がついていない場合~
競技プログラミングの問題を解くためには2つのステップがあります。 問題で要求されていることを言い換える知っているアルゴリズムやデータ構造を組み合わせて解く 必要な(知っておくべき)アルゴリズムやデータ構造は色々なところで学ぶことができます。 しかし、「問題の言い換え」や「アルゴリズムを思いつく」というのは、非常に様々なバリエーションがあり、問題をたくさん解かないとなかなか身につきません。 そこで、この記事は以下のことを言語化し、練習のための例題を提示することを目標とします。 問われていることを、計算しやすい同値なことに置き換える方法アルゴリズムを思いつくための考え方競技プログラミングで「典型的」と思われる考え方 ※一部問題のネタバレを含むので注意 ※良く用いられるアルゴリズムやデータ構造については競技プログラミングでの典型アルゴリズムとデータ構造 を参考にして下さい。 入力の大きさ(制約)
概要 インターネットに晒されているWebサービスでは TV等で紹介されたことによる大量流入 悪意ある人物からの攻撃 クライアントのバグに依る大量リクエスト など、本来想定していた以上のトラフィックが来ることはよくあります。 単純にシステムを構築すると大規模トラフィックに対応できずシステムがスローダウンしてしまうため、何かしらrate limitをかけておいた方が良いです。 ただしrate limitと一口に入っても色々あるため、今回は主なrate limitアルゴリズムを紹介します。 Leaky bucket Leaky bucketはデータ転送レートを一定にする(=上限を設定する)アルゴリズムです。 下の図のように、様々な流量の水流がそのバケツに流れ込んでも小さな穴からは一定の水流が流れ出す仕組みです。 ref: What is the difference between token
先日、気持ちのいいジャンプを目指してというQiitaの記事を見かけました。記事中では、マリオのジャンプについても触れられています。マリオというと、マリオブラザースやスーパーマリオブラザース等々、色々あるのですが、これはおそらくスーパーマリオブラザースの事だと思われます。ジャンプアクションゲームといったらスーマリですね。 そのマリオのジャンプの仕組みは「マリオの速度ベクトルを保存しておいて座標を計算するんじゃなくて~」と書かれていて、別サイトのブログへのリンクが張られています。 マリオのジャンプ実装法とVerlet積分 ただ、この記述については不正確であるという別のブログもあったりします。 マリオの完コピvol.28 ジャンプの解析と修正 ホントのところはどうなんでしょうか?世界で最も有名なゲームのジャンプがどのように処理されているのか気になったので調べてみることにしました。 原典にあたる
シリコンバレーでエンジニア就職する前に知りたかったこと 1. • 2018 • Software Engineer Software Engineer 2. • • • • https://tnanjo.net/software-engineer-in-us/ • https://amzn.to/2R8YMSj 3. Agenda • • • • • • 4. Recruiter OA* Recruiter OA*: Online Assessment 5. / / * / / / / Referral / OA / / / * OA/ 6. OA/ 8 2 1 8 8/11 8/27 9/17 11/2 7. * Java Thread CS Software Engineer 8. Part 2 Cracking Coding Interview 4 6 LeetCode - Top
前書き サイゼリヤ1000円ガチャをつくってみた(Heroku + Flask + LINEbot) 「サイゼリヤで1000円あれば最大何kcal摂れるのか」を量子アニーリング計算(Wildqat)で解いてみた。 完全に二番煎じですが、古典コンピューターが好きなので、個人的に古典コンピューター最強のなんだかよく分からないけどよく分からないものをよく分からないうちに解いてくれるソフト、z3を使ってサイゼリア問題を解いてみました。 問題 サイゼリヤのメニューを重複無しで合計1000円以下になるように選んだときに、最大の総カロリーになるようなメニューの組み合わせを求めよ。 サイゼリヤのメニューは https://github.com/marushosummers/Saizeriya_1000yen こちらを使わせて使わせて頂きました。メニューは100種類ぐらいみたいで、カロリーは整数値で、プロコ
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