Antoni Slodkowski Nathan Layne 斎藤真理 宮崎亜巳 [東京/パリ 31日 ロイター] - 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、来年7月23日への開催延期という異例の決定が下った東京五輪。招致が決まってからおよそ7年を経た現在も、東京選定のプロセスをめぐってはフランス検察当局による汚職疑惑の捜査が続いている。投票確保の舞台裏でどのような動きがあったのか。ロイターでは招致活動に使われた銀行口座の記録や関係者への取材を通じ、その実情を探った。 <IOC委員へのロビー活動> ロイターが入手した「東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会」(招致委)の銀行口座の取引明細証明書には、招致活動の推進やそのための協力依頼に費やした資金の取引が3000件以上記載されており、多くの人々や企業が資金を受け取り、東京招致の実現に奔走した経緯をうかがわせている。 そうし