今日はWorthwhile Canadian Initiativeブログの記事の中でも、久々にStephen Gordonの書いたエントリを取り上げてみたい。 11/26エントリでGordonは、富裕層への課税を強化して貧困層の子供を助けよう、というエド・ブロードベント元新民主党党首の論説を取り上げ、貧困層への援助は良い考えだが、税制変更によってそれを達成しようとするのは間違っている、と指摘している。 というのは、確かにカナダでも上位1%への富の集中が進んでいるが、上位5%とか10%になると話が違ってくるからである。上位1%への課税を強化した場合、確かに不平等の進展を遅らせる効果はあるかもしれないが、それほど多額の税収をもたらすわけではない。一方、ブロードベントが提案するように、課税強化の範囲を上位5%ないし10%にまで広げてしまうと、中位層と同様に所得が近年あまり増加していない人まで含ま