アントニオ・ネグリ『マルクスを超えるマルクス 『経済学批判要綱』研究』(作品社)[bk1, amazon]、どーにもうざい。なぜこんなにうざいのか。前提とされているマルクス主義的教養が既に過去のものとなっているからか。そのことに無頓着に本書を流通させようとする連中のバカさ加減にむかつくからか。 と思いつつ『コンクリート・アイランド』の前に読んどこうとバラード『クラッシュ』(ペヨトル工房、版元倒産)をめくっていてはたと気が付く。やっぱりネグリはおめでたいのだ。マルクス的プロレタリアートというのはドゥルーズは多分気づいていたんだろうが変態、倒錯者である。貨幣というフェティッシュにやられた変態がブルジョワジーだとしたら、機械というフェテイッシュにやられたのがマルクス的プロレタリアートだ。問題は、そんな機械フェティシズム(普通に言う「メカフェチ」なんてなまやさしいものじゃない)なんて凄いビョーキに