在京民放キー局5社の2009年3月期連結決算が15日、出そろった。景気後退で広告収入が落ち込んだことで、昨年7月に買収した物販事業の売り上げが貢献したTBSホールディングスを除き、4社が減収、営業減益だった。4社のうち、有価証券評価損を計上したほか、繰り延べ税金資産を取り崩したテレビ朝日とテレビ東京が、最終赤字に転落した。テレビ朝日は開局以来の赤字。 ライブドアからの賠償金を計上したフジ・メディア・ホールディングスだけが、最終増益になった。 広告収入は、北京五輪などの追い風もあったが、下期以降は、自動車や不動産分野を中心に広告出稿が落ち込んだ。特に、番組間に流れるスポットCMが全社、前期に比べて2ケタ落ち込み、苦戦した。 フジが番組制作費を前期比6.3%減と抑制したほか、日本テレビも同30億円削減するなど、経費削減に斬り込んだ。 物販やテナント収入など、放送外事業を強化する対抗策も