ディープラーニング技術を駆使し、紙くず、木くず、金属、ガラス、廃プラスチックが混ざり合った産業廃棄物を1時間に3000個ものスピードでロボットが選別─。これまで人手で行うしかなかった選別作業の完全自動化を実現し、産廃処理の世界に一大革新を起こした大型ロボットが埼玉県深谷市にある。 導入したのは、関東一円の1都8県から広く産廃を収集し、選別処理などを行う事業者、シタラ興産。産廃の収集などを行う事業者は全国に多くあるが、シタラ興産のようにAI技術を生かしたロボットで選別作業を行う企業の施設は、国内では多くない。2016年11月に本格稼働した同社の最新鋭工場「サンライズFUKAYA工場」は、そのうちの1つだ。ロボットの斬新さが噂を呼び、同工場には導入以来、累計で800人もの見学者が訪れるなど、業界で密かな注目を集めつつある。