たとえば「ハッピーバースデー・トゥー・ユー♪」のメロディーは耳になじみやすくハミングもしやすい。ところがこのメロディーの音符を上下逆さにしたり後ろから演奏したらどうなるか。とても聞けないし口ずさめない。世界には様々な音楽が存在するというが、実際にはさほど多様ではない。調性を完全になくした12音階という人工的な音楽も、きわめて聞きづらく、それをよく聞いて育った子どもだからといって、そのような音楽で心がくつろぐようになるわけではない。要するに、我々は誰でも、いいかんじの音楽とそうでない音楽とが直観的に区別できるのだ。でも、それは何故なんだろう・・・ みたいなことが『心のパターン』(レイ・ジャッケンドフ)という本に書いてある(上記は引用ではない)。そしてジャッケンドフは、それは「普遍音楽文法」が根底にあるからだと考える。asin:4000053868 ジャッケンドフはチョムスキーの流れをくむ言語