オリンパスの損失隠しの実態が明らかになってきた。同社の損失隠しについて調べていた第3者委員会は12月6日、調査報告書を発表した。菊川剛・前社長ら歴代の経営トップが損失の「飛ばし」や穴埋めに関与していた、との内容だ。 マイケル・ウッドフォード元社長の解任劇から始まった「優良企業」オリンパスの狡猾な損失隠しが見えてくるにしたがって、日本の企業統治の問題点も浮き彫りになってきた。ウッドフォード氏は会見で「オリンパスは日本企業の統治が世界標準に達していないことをさらけ出した」と話すなど、日本の企業社会全体が問われていると繰り返し主張している。欧米のメディアも日本の企業統治のあり方を厳しく断罪している。 もちろん、これらの指摘は的を射たもので、日本の企業、ひいては社会全体が真摯に受け止めなければならないと思う。社長のお友達が社外取締役を務めていては、まともな企業統治はとても望めないだろう。 今年は東