加藤清正の死因は?(※写真はイメージ)この記事の写真をすべて見る 歴史上の人物が何の病気で死んだのかについて書かれた書物は多い。しかし、医学的問題が歴史の人物の行動にどのような影響を与えたかについて書かれたものは、そうないだろう。 日本大学医学部・早川智教授の著書『戦国武将を診る』(朝日新聞出版)はまさに、名だたる戦国武将たちがどのような病気を抱え、それによってどのように歴史が形づくられたことについて、独自の視点で分析し、診断した稀有な本である。特別に本書の中から、早川教授が診断した、猛将として名高い加藤清正の症例を紹介したい。 * * * 加藤清正(1562~1611年) 【診断・考察】梅毒 歴史好きにもいろいろあるが、城郭マニアは古戦場マニアと並び人口が多いのではないか。部屋に籠って古文書解読に専念するよりも健康的で、家族連れの観光旅行にももってこいである。有名な城は戦国から江戸初