子どもを認可保育所に入れたいという母親たちの熱意が、行政をまた一歩動かした。母親らの異議申し立てを受けた東京都杉並区は五日、既に公表していた既存の認可保育所の受け入れ枠をさらに拡大し、新たに三施設を来年四月に設置することを柱とした緊急対策を区議会に示した。杉並、足立区に続き、七日には大田区でも母親たちが異議を申し立てる予定で地域的な広がりもみせ始めた。 (竹島勇) 杉並区が示した緊急対策によると、当初の新設や増設計画などと合わせると、今後一年ほどの間に認可保育所で受け入れる定員は計六百六十六人増える。 まず、今月行う区の認可保育所の二次選考で、四十人としていた受け入れ枠を百五十人に増やす。区は保護者の要望を受けて先月二十二日に百人に増やすとしていたが、五十人上乗せした。 受け入れは、区内の認可保育所(全六十一カ所)に協力を求め、未利用の場所を活用する。保護者には詰め込みを懸念する声もあるが