【カイロ共同】厳格なイスラム社会のサウジアラビアで、女性の車の運転が禁止されていることに抗議するため、女性による「集団運転」を呼び掛ける運動がインターネットの交流サイト「フェイスブック」などで広がっている。中東各地でネットを利用したデモが広がる中、サウジ当局は呼び掛け人の女性を逮捕、警戒を強めている。 「女性が運転して何が悪いの?」。東部アルホバルの会社員マナル・シャリフさん(32)はこう訴える。シャリフさんの動画はネット上で延べ10万人以上が閲覧。6月17日を「一斉運転の日」として集団運転を呼び掛けるサイトもあり、1万人以上の支持を集めた。 サウジでは「見知らぬ男性との出会いが増え、家庭崩壊につながる」との保守層の意見から女性の運転が禁じられている。しかし「仕事に必要」「見知らぬ男性が運転するタクシーへの乗車は許可されている」として解禁を求める声は多い。 米国で運転免許を取得したシャリフ
岡山大の山中寿朗准教授(地球化学)らのグループは19日、鹿児島湾奥の海底にレアメタル(希少金属)のアンチモンを多量に含む鉱床を確認したと発表した。推定で国内年間販売量の約180倍に当たる約90万トンが埋蔵されている可能性があるという。 山中准教授によると、世界で産出されるアンチモンの約8割は中国産。半導体やバッテリーの電極など、さまざまな電子部品に使われている。 グループは2007年、鹿児島湾の海底活火山「若尊」周辺の深さ約200メートルの海底で、熱水の噴出孔を発見。無人潜水艇や海中ロボットを使って調査を続けていた。海底の堆積物を調べた結果、直径約1・5キロにわたり円状に鉱床があることを確認した。 山中准教授は「日本には同様の鉱床がほかにも多く存在する可能性がある」と指摘。今回発見した鉱床については、採掘可能な水深だが「内海なので掘削すると海洋汚染による漁業被害が考えられ、対策が必要だ」と
福島第一原発の事故を受けて不安が高まっている放射線への理解を深めてもらおうと、自治医大(下野市)は三日、専門家による講演会を開き、市民ら約二百人が聞き入った。 同大RI(放射性同位元素)センター管理主任の菊地透氏(61)が講師を務め「県内の環境は問題ない。正しい情報を知り、これまで通りの生活をしてください」と呼び掛けた。 菊地氏は「瞬間的に出た通常の何十倍という数字に右往左往するのは混乱のもと」と指摘。「放射線量を従来と単純に比較するよりも、健康に影響するかどうかを基準にレベル分けして公表した方が良い」と主張した。 野菜や牛乳、水道水から基準以上の放射性物質が検出された問題については「一年間毎日食べ、飲み続けて影響が出るかもしれない値。すぐに下がったのだから、心配する方がストレスになって体に良くない」と解説。広島と長崎の原爆のデータを例に、被ばくによるがんリスクにも触れ「放射線量が一〇〇ミ
本を裁断してスキャナーで読み取り、電子文書化すると、iPadなどの端末で紙の本のようにページを指でめくりながら読むことができる=中里宏撮影 五月に国内販売され人気となっている米アップル社の新型マルチメディア端末「iPad(アイパッド)」の利用者が、蔵書をイメージスキャナーで読み込みiPadで持ち歩く動きが広がっている。これに伴い、一般利用者から手数料を取って本の電子文書化を行うスキャン代行業が盛況だが、日本書籍出版協会(書協)=理事長・相賀昌宏小学館社長=は「著作権法違反の懸念がある」として業者への法的対応を検討している。 (社会部・中里宏) iPadは出版社が販売する電子書籍のほか、出版物をスキャナーで読み込んで電子文書に変換すれば、画面で本のようにページをめくりながら読むことができる。大手スキャナーメーカーは「個人向けスキャナーの五、六月の販売台数は一・八倍の伸び。iPad効果だ」と話
「政治の役割は、最小不幸社会をつくること」。新内閣が発足した八日、菅直人首相は就任会見で、繰り返し使ってきたフレーズを真っ先に掲げた。低迷する景気と雇用、医療や年金の崩壊、混迷する沖縄の米軍基地問題…。世の中が閉塞(へいそく)感で覆われる中、どうすれば、私たちの暮らしから「不幸せ」を取り除くことができるのか。東京都新宿区の戸山団地と、千代田区の丸の内オフィス街で聞いた。
母校の県立浦和高校で飲料水などを盗んだとして、浦和署は二十六日、同校卒業生で住所不定、無職の男(20)を窃盗容疑で現行犯逮捕した。同署によると、逮捕時の所持金は三十〜四十円で、男は「生活費がなく、寝る所が欲しかった」などと容疑を認めているという。 逮捕容疑では、同日午前七時四十分ごろ、さいたま市浦和区の同校プレハブ二階の管理室で、清涼飲料水など計約十数本(計約二千円相当)を盗んだ、とされる。 同署によると、プレハブの一階部分は部活動の部室で、二階の管理室は教諭が使う部屋。たまたま来たサッカー部顧問の男性教諭(53)が、栄養ドリンクなどを盗んで飲み終わっていた男を見つけたという。男の供述によると、高校卒業後は県内にある自宅を出て、ネットカフェなどで寝泊まりしながら日雇いの作業員やアルバイトをしていたという。
広島での被爆体験を基に漫画家中沢啓治さん(70)が描いたベストセラー漫画「はだしのゲン」は全十巻の英訳版が完成、ほかにも十数カ国語に翻訳され、世界各国で幅広く読まれ始めている。「ゲンは核兵器の恐ろしさを伝える生き証人だ」。米国で読んだ人々は、初めて知る被爆者の苦難に衝撃を受けているようだ。 ニュージャージー州で夫と保険代理業を営むメリー・キャロルさん(50)は漫画を読んで、がくぜんとした。「学校では日本の一般市民の苦しみは何一つ学んでこなかった」からだ。「われわれ米国人は、恐るべき核の破壊力を教えられていない。ヒロシマ、ナガサキの惨劇がまた繰り返されるかも、と思うと恐ろしい」 サンフランシスコ郊外にあるディアブロ・バレー・カレッジ英語学部のアダム・ベッシー助教授(29)は教材で取り上げた一人だ。「ゲンは被爆体験を世代や文化を超えて伝える力を持っている。学生はゲンに触発され、さまざまな社会や
政治や企業、家庭などあらゆる場面で、女性も男性も平等に権利と責任を分かち合うことを規定した男女共同参画社会基本法が、六月で施行十年を迎えた。十文字学園女子大社会情報学部教授の橋本ヒロ子さんに十年の歩みと課題などについて聞いた。 (野村由美子) 男性も女性も家庭と仕事が両方できるようにという内容が法律に書かれたのは初めて。女性政策担当部局が各自治体に整備され、男女平等を進めるための条例制定が進み、千葉県以外の全都道府県を初め、四分の一に近い市区町村で作られている。六割近い自治体で基本計画も策定された。多くの自治体で女性センターが作られ、地域の女性団体も力を付けてきた。直接的ではないがDV防止法(二〇〇一年施行)制定の追い風になった。 男女間格差解消のため、一方に積極的に参画の機会を提供する「積極的改善措置」が書かれたのも大きい。都道府県職員の管理職を見ても、法施行時に3・9%だった女性割合が
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