パナソニックが、社内情報システム部門(情シス)の社員約1500人のうち、3分の2にあたる約1000人の削減を検討している——。無慈悲な報道が流れたのは、今年の1月1日。該当者にとって最悪の正月になってしまった。 各社の報道によると、パナソニックの情シス子会社「パナソニックITソリューションズ」を富士通に売却。社内で分社化した「コーポレート情報システム」からも一部社員を富士通とIBMに転籍させるという。つまり、取引先のSIerへの転籍だ。 なぜ、こんなことになったのか。情シスは、ビジネスプロセスの改善やシステム統合によるコスト削減など、企業戦略に欠かせない部門だったはず。パナソニックの関係者も「情シスは社内で高い評価を受けていた。特にグローバル化を手がける部門は、世界中を飛び回って調整していた」と話す。 風向きが変わったのは、コストダウンを目的に部門ごとに導入していたITシステムを統合してか