鼎談・読書について 筒井康隆さん×丸谷才一さん×大江健三郎さん2011年2月2日(左から)筒井康隆、丸谷才一、大江健三郎の各氏=写真はいずれも麻生健撮影筒井康隆さん大江健三郎さん丸谷才一さん著者:筒井 康隆 出版社:朝日新聞出版 価格:¥ 1,365 筒井康隆さんが読書面で連載した『漂流――本から本へ』が朝日新聞出版から本になりました。筒井さんと、同学年の大江健三郎さん、このほど本をめぐる随筆集『星のあひびき』が出た丸谷才一さん。3人の作家による「読書について」の鼎談(ていだん)では、豊かで多彩な読書体験が語られました。(構成・大上朝美) ■面白い本を飛び石伝いに 筒井 大江 僕は『漂流』推薦の言葉に「面白ヒトスジの大読書家」と書きました。筒井さんは子どもの時から面白い本をつかまえる名人で、つかまえたら正面から熱中する。自分に根を下ろすよう大切にする。その後、一つ一つが書かれるものの柱に