あれは一昨年の11月。東京・神田神保町の交差点近くで、長年、本好きに親しまれてきた「岩波ブックセンター 信山社」が惜しまれながら閉店した。本の街・神保町の中でも屈指の好立地にあるだけに、現代の書店経営の厳しさをひしひし感じさせる出来事だった。 【写真】本の街の新名所!「神保町ブックセンター」は都会のオアシスだ その跡地に4月11日、「神保町ブックセンターwith Iwanami Books」がオープンした。書店と喫茶店とコワーキングスペースが入った複合施設だ。名前は似ているが「岩波ブックセンター 信山社」のリニューアルオープンではない。ただし、書店に並んでいるのはすべて岩波書店の本。約9000冊、ズラリと揃えた。 ■知のインフラを目指して 運営するのはUDS株式会社。これまでに「キッザニア東京」「代々木VILLAGE」「ホテルカンラ京都」などの商業施設やホテルなどの企画や運営、広くはまちづ