ブックマーク / s-f.hatenablog.com (19)

  • おなまえ - モリノスノザジ

    屋には一生を費やしてもおよそ読み切れなさそうなくらいのがある。おおきな屋であればなおさらだ。かたっぱしから棚をみて歩かなければ一生出会わなかったであろうジャンルのに、ふつうの屋ではなかなか見つけられなかった限定版。いままで見たなかで一番わくわくする図鑑に最新の雑誌もずらり。そこはおどろくことばかりつまった嘘みたいな場所で、あの書棚もまた私にとっては未知だった。 足元から天井までずらっと伸びる棚のひとつぶんに、それに名づけのたちはきゅうくつそうに詰められていた。男の子の名づけに女の子の名づけ。最新の2019年版であることを前面に押し出すがあると思えば、こちらのは専門家による姓名判断がウリのようだ。ほかにも、名前の「音」「響き」に焦点を絞っているや、名づけに使える漢字をひたすら解説する。そんなたくさんの名づけが、2m以上もある巨大な棚を埋め尽くしている。一度つけれ

    おなまえ - モリノスノザジ
  • 警察からの電話 - モリノスノザジ

    仕事を終えると携帯電話に見覚えのない番号からの着信履歴があり、どうやらこのあたりを管轄する警察署の番号のようだった。留守電には若い男の声でメッセージが吹き込まれていて、「捜査中の事件のことでお聞きしたいことがあります」と言う。後日改めてかけ直すと言ってメッセージは途切れた。電話の内容は単純明快。警察が・私に・聞きたい話がある。だけどちっとも見当がつかない。 いったいなんでけいさつが? 警察から電話がかかってくるのははじめてだ。それも「捜査中の事件のことでお聞きしたいことがあります」だなんて。その言いぶりならどこかで落とし物をして連絡がきたわけではなさそうだし、自分の身元に結び付くような大事なものを失くした覚えもない。一瞬、だれか知り合いが事件に巻き込まれたのではないかと不安になる。けれど、家族は遠方に住んでいるのだし、近くにたいした知り合いがいるわけでもない。もしかして、知らないうちになに

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  • どっちでもいいよ - モリノスノザジ

    なかなかうまくいかないなあと思うことがあって、たとえば生涯におけるそれぞれの段階で使えるお金と時間のこと。若いころはありあまるほど時間があるのにたいていの場合お金はあまりなくて、ちょっとしたぜいたくができるくらいのお金を手にするころにはきっと自由にできる時間があまりない。じゃあ子どもと大人の中間であればお金と時間を両方とも持っているのかというとそうでもなく、むしろ両方ともすこしずつしか持っていない。 それから日中に活動できる時間のこと。やりたいことややらなければならないことがたくさんある10代はとにかく眠くて、たくさんの睡眠が必要だ。一方でぐっすり眠り続けるための体力がなくなってくると人は無駄に早起きしたりして、無駄に長い散歩に時間を費やしたりする。べつにそれ自体まるきり無駄というわけではないけれど。 目が覚めたので、いつもより1時間早く布団から抜け出した。早起きしてしまった老人の例になら

    どっちでもいいよ - モリノスノザジ
  • 幸福のコストパフォーマンス - モリノスノザジ

    帰り道にふと、誕生日のことを思い出す。それならそのようにそれらしく、甘ったるいふわふわにろうそくでも立ててべてやろうか。そう考えてスーパーのスイーツコーナーを覗いてみるのだけれど、なんとなくどれもべる気がしない。けっきょく特売のオレンジ5個を買い物カゴに入れただけで会計を済ませた。家に帰ると先週買ったオレンジが冷蔵庫のなかにまだ4つ残っていて、しかたがないので古いほうのオレンジにマジックでそう印をつけると、あたらしい5つのオレンジといっしょにふたたび冷蔵庫にしまった。 ここのところおやつをべていない。べたくて買うのにいざべようとするとなんとなく気が進まなくて、そういうお菓子が台所の戸棚にたくさんしまってある。私が子どもだったころは、大人は好きなものをなんでも、好きなだけべられるのだと思っていた。ケーキでもポテチでも、ご飯がべられなくなるからって怒る大人もいない。働く大人は好き

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  • 〇〇は若いうちに - モリノスノザジ

    瀬戸内国際芸術祭に行きたい。それでガイドブックを買ったところまではよかったのだけれど、瀬戸内の島々の風景を切り取った美しい写真の数々に、展示が予定されているアート作品に時を忘れることもあれば、一方で現実的な不安もふくらんでくる。 まず、開催地へのアクセスの問題だ。瀬戸内国際芸術祭が開催されるのは香川県に岡山県。北海道から行くには、飛行機と電車、それに船を乗り継いでいかなければならない。新千歳空港から岡山空港までの直行便があるのが救いだけれど、北海道から見てみればはるか西の別世界。そのうえ、実質的な展示場所となる島までは船を乗り継いでいかなければならない。ふねってなんだ?毎日時刻表も見ずに4分おきにやってくる地下鉄で決まったルートを往復しているだけの都会人にとっては、複雑な電車の乗り換えも、島と島をつなぐフェリーへの乗船も、乗り越えるには高すぎるハードルだ。 というか、島ってなんなのだ?ご飯

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  • 孤独な夢職人 - モリノスノザジ

    ここのところ、朝になると自然と目が覚める。それも4時とか5時半のような早朝に。起きたい時刻ぴったりに目が覚めるのならすばらしいのに、と思いつつ二度寝する。窓の外で鳥がヂュンヂュン鳴いてるような朝だって、雨風が街路樹をめちゃくちゃに揺さぶる朝だって、およそ朝であるからにはあまねく二度寝が最適なのだ。 その日の朝目が覚めたのは5時46分だった。「5」、「4」、「6」の数字を目で確かめてから、スマートフォンの画面を伏せて光を遮る。目覚まし時計が正しく朝を伝えるまで、目を閉じてからの時間はいつも一瞬だ。けれどその朝は違った。私は夢を見ていた。そこには夢職人がいて、それはまさに私の夢がつくられつつあるところだった。 夢職人は私の夢のかたわらに立って、じっと夢の成り行きを見守っている。そして、ときどき夢の進行に待ったをかけては、内容に手を加える。夢職人が「さっきのシーンは朝だったのに、どうして今は昼に

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  • ミルキーはなんのあじ? - モリノスノザジ

    ※7/7の札幌文フリにて無料配布したものです 通学鞄にはいつもミルキーが入っていた。ジュースも菓子も、楽器をケースに収めるまでは甘いものを口にしないのが習性の吹奏楽部員。ミルキーの包みを開くのは決まって部活帰りの自転車置き場で、今日は包み紙にペコちゃんが何人いるだとか、ミルキーのキャッチフレーズがどうだとか、そんなくだらないことで高校生はいちいち盛り上がることができる。私と友人はミルキーを舐めるべきか噛むべきかでいつも意見が合わなくて、自転車のハンドルを並べて何度だって話し合った。私は「舐める派」を、友人は「噛む派」をそれぞれ主張して、三年間のあいだ譲らなかった。けれど実際のところ、私だってときどきはミルキーを噛む。だから噛むか舐めるかなんてほんとうのところどっちでもいいのだ。でも、私たちは何度だってそのことを話し合った。ミルキーを噛むか舐めるかで揉めるのが単純にたのしかった。もちろんその

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  • 短歌を詠むこと・文章を書くこと - モリノスノザジ

    ふらちな吹奏楽部員だったので、プロの演奏はきいたことがなかった。コンサートに行くのは疎か、CDすらきかない。コンクールの課題曲だって一曲も。まっとうな吹奏楽部員はお手CDを何度も、場合によってはその曲を演奏するありとあらゆる音源をかき集めてきくのだということを、知ったのは大学生になってからだ。私は曲にも音楽そのものにもまったく興味がなくて、ただ楽器のことが大好きだった。毎日ぴかぴかに楽器を磨いて、水をとおしてグリスを塗って、いちばんいい音を出させてやりたい。楽譜はろくに読めなかった。ステージの上に55人も人が乗っかっていれば、そんな人間もひとりくらいいるってことだ。 短歌をはじめたときに「とりあえず10年間つづけてみよう」と思ったのは、楽器と過ごした10年間があったからだ。楽器と同じで10年もつづければそれなりに自分が満足できる水準にたどり着けるのではないかと思ったし、吹奏楽に費やした1

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  • 文学フリマ札幌に参加します - モリノスノザジ

    来る7/7(日)、さっぽろテレビ塔で行われる文学作品展示即売会「文学フリマ札幌」に参加します。出展ブースは「BUGS(お-03)」です。 ▼短歌同人誌『BUGS4』 短歌10首連作「シュガータウン」 札幌文フリ記念のフリーペーパーも無料でお配りします(右)。 ▼森の単独フリーペーパー エッセイのフリーペーパーを上記ブースに置かせていただけることになりました。 ペーパーは1種類、無料です。 白い背景に白いページで、なにがなんだかわからん状態になっています…。ホンモノはクラフト紙に印刷予定なので、手に取っていただける方にはこのサンプル画像とはちょっと違う印象を感じていただけるのではないかなと思います。 エッセイの内容はふだんここで書いているのとたいして変わりませんが、つくる側としてはブログに文字を打ち込むのとはまったく違う種類のものをつくる感覚があって、非常に新鮮でした。イラストを挿入したり、

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  • あたらしいことばを手に入れた - モリノスノザジ

    色相環。っていうのか、いろいろな色がぐるっと輪になったあの図が苦手だ。正確に言えば、色相環があるところにつきものの色彩理論。色相に彩度に明度。色はとても感覚的なもののように思えるのに、色を語ることばは理屈っぽくて難しい。たとえば見る人の目を引く色の組み合わせだとか、美しい色の組み合わせについての説明文。さらっと読み流してもさっぱりわからないのは当然なのだが、じっくり読んでもやっぱりわからない。同じ文章を繰り返し読んで、なんだかわかったようなわからないようなつもりになったところで脳が終了する。そんなわけで、そういったややこしい理屈を想起させる色相環はなんだか苦手なのだ。 だけれどそんな色彩理論も、根気よく取り組んで理解できるとなかなかにたのしい。どの色をどこで使うか、それにどの色とどの色を組み合わせるのがよいのか。それにはちゃんと理由がある。そして、それは「センス」みたいなあいまいなものでは

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  • 珈琲中毒 - モリノスノザジ

    「病は気から」ということばがあるけれど、たしかに心のありようは身体に影響する。というか私の場合、身体は自分でもあきれるくらい心の言いなりになりっぱなしなんだ。ささいなことでも、嫌なことがあればとたんに欲がなくなるし、ちょっとでもへこんだらすぐに涙が出そうになる。うれしいときは身体も軽いし、残業が続けば胃の壁にブツブツがすぐできる。嫌で嫌で仕方のない相手に仕事でやむを得ず電話を架け、受話器を降ろしてから、2分前にはなかったニキビを顎に発見した発見したときにはわれながらあきれた。しかもそのとき電話はつながらなくて、私はただコール音を聞くだけの2分間でりっぱなニキビをこさえてしまったのである。 しかしこの反対があるかというと、そううまくはいかない。がんばってモリモリべても元気にならないし、無理してスキップしてみたってむなしくなるだけだ。身体は心の言いなりなのに、心はどこまでもマイペースで、ち

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  • ふたつの答え - モリノスノザジ

    なんだかここのところアニメだとかゲームだとか、自分の好きなものに関することばかり書いている気がしている。他に書くことがないわけでもなければ、ブログで自分の嗜好を漏らすのに味を占めたというわけでもない。幸福なことにここのところは、生きていくために必要なことや日々やらなければならないこまごまとしたことを片付けて、そのうえで好きなことに時間を割くための余白を確保することができているし、またそれを生み出すこともできている。そんななかで自分と「好きなもの」との関係についてつい考え込んでしまうこともあって、そういうわけでそうなってしまうのだと思う。 「好きなものを好きな理由」という、わかりきっているようで取り掛かってみれば雲をつかむような問いに出くわしたのは、彼らが展示会を開くだなんて言い出したからだ。前代未聞、ゲーム実況者グループが催す「展示会」。多くの視聴者がそうであった(たぶん)のと同じように、

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  • 街中のハミング - モリノスノザジ

    それなりに大きくなるまでの間ずっと、鼻歌は自分にしか聞こえないものだと思いこんでいた。きっとだれに教わるでもなく自然にハミングを習得したものだから、他人がしているのを聞いたことがなかったのだろう。 そんな勘違いもどうやら私だけではないらしく、以前いた職場では後輩がやたらと仕事中にハミングをしていた。それも電話で客にしこたま怒鳴られた後なんかにするものだから、私と同僚はそのたびに、ご機嫌な後輩を挟んで怪訝な表情で目を合わせるのだった。やはり彼も鼻歌は他人に聞こえるという事実を知らなかったらしく、仕事中のハミングを指摘されると恥ずかしそうに顔を赤らめていた。ちなみにクレーム電話の後にハミングをしていたのは、落ち込んだ気分を和らげるためらしい。 そんなわけで鼻歌に関わる事実を知ってしまったいまでは、もう人前で鼻歌を歌うことができない。ハミングができるとしたら、たとえば飛び立つ飛行機のなか。トンネ

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  • 進路希望に書かない職業 - モリノスノザジ

    将来の夢を考えるひとつの材料にしましょう、と教師は言った。適職診断。「実は涙もろいほうだ」とか「あたらしいアイデアを考えるのは得意な方だ」だとか、そんな質問に100ばかり回答すると、電算システムによる処理を経て一か月後に「分析シート」が配られる。そこには、100の回答から読み解いた私の性格に得意分野、苦手分野、そしておすすめの職業が書かれていた。ちなみに、コンピューターがはじきだした私に最も適性のある業界は「オカルト」、向いている職業は「シャーマン」だった。…それって努力をすれば、ふつうの中学生がなれるものなのだろうか? けれども私は進路希望に「シャーマン」とは書かなかった。それはシャーマンという職業が、自分の身近にはいないという理由で特殊なほかの職業(映画監督とかパイロットとか)の特殊さを超えて、異次元的に特殊な職業のように思えたからだ。よく知らないけどシャーマンって、血筋?とか関係あり

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  • やたらとカッコつけるマン - モリノスノザジ

    自分が書いたメールを読みかえして、やれやれと思う。それは業務メールでも個人のメールでも同じ。なんならブログの文章だって気を抜くとそうだ。私はやたらと『(かっこ)』を使いすぎる。たとえばこんなふうに。 ・ 明日の午後は〇〇で研修のため不在です(直帰します)。 ・ 時間は15時で(いつものモニュメントの前) ・ 2巻持ってきて(1巻はうちにある) ・ 牛乳(大きいの) ・ 後ほど打ち合わせをお願いします(資料の印刷は不要です)。 メールなんかはとくに、気を抜くと句点の前には8割がた『(かっこ)』がついている。よくない。気を付けていてもそうなのだから、もはや癖なのだと思う。ああもうどうしようもない。いっそのこと、『(かっこ)』つけて『(かっこ)』つけてもう二度と『(かっこ)』なんて使いたくないと思うくらいに『(かっこ)』つけてやろうか。 『(かっこ)』を使いすぎるのがよくないのは、単純に見栄えが

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  • 名探偵ピカチュウ - モリノスノザジ

    映画『名探偵ピカチュウ』等に触れていますが、ネタバレはありません 一時期ボリウッド映画にハマって、インドから取り寄せたDVDを英語でみたりもしていた。インド映画の好きなところは、ストーリーの筋がまっすぐで安心できる結末が待っていること、大人数で繰り広げる華やかなダンス、はっきりとした顔立ちのうつくしい俳優たち。最近は扱うテーマや魅せ方にも幅が出てきて一概に「インド映画」という言葉でくくることはできないのかもしれないけれど、私はあのときのインド映画の、単純でB級っぽい感じが好きだった。 とりわけ好きだったのは、CGを使ったシーン。どうみたってバレバレなCG合成でムチャクチャなアクションをやってのける。画面のなかで繰り広げられるあまりにもシュールな光景に、スタッフはやけくそになったのか?と心配になるほど。やけくそというよりも、CGという新しいおもちゃで遊ぶのがたのしくて仕方がないみたいにも思

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  • 平成の苺大福 - モリノスノザジ

    ガチャガチャを見かけるとついつい引き寄せられてしまう。いまでは多くのマシンで価格が200円、なかには300円や500円に設定されているけれど、昔は100円のものがほとんどだった。小学生のころ、ゲームショップや屋の店頭に置かれたガチャガチャになけなしの百円玉を差し込んで、どきどきしながらレバーをまわしたことを覚えている。そのわりにガチャガチャを引いて手に入れたはずのグッズのことはちっとも思い出せなくて、それは、私がガチャガチャの商品よりもガチャガチャそれ自体に惹かれていたことを示しているのかもしれない。なにが出てくるかわからないどきどき感、レバーをまわすときのすこし引っかかるような手触り、音。どうしてもほしくてたまらないトイなんてなくても、ガチャガチャはそれだけで魅力的だ。 そういうわけでいまでもガチャガチャを見かけるとついまじまじと見てしまう。寿司ネタを模した形のキーホルダー、用の帽子

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  • きちんと散財 - モリノスノザジ

    今年も無事ボーナスの時期がやってきて、こころもち財布の紐がゆるみがちになる。それも、夕に一品小鉢を追加するだとか、ピザにチーズをトッピングするだとか、いつもよりちょっと高価な芳香剤を選んでみたり、Amazonでほしいものリストに入れているをまとめてカートに入れてみるなんてささやかな散財だ。しかし、このささやかな散財というやつが性質が悪い。 いい大人だっていうのにお金の使い方をしらないので、まとまったお金があっても私は思い切ってほしいものを買うことができない。なんとなくもったいなくて使わずに手元に置いておいたお金が、日常のあれこれをちょっとずつ欲張るせいですこしずつ溶けていく。それはもう意識できないくらいの誤差ですこしずつ出費が増えていくものだから、なかなか歯止めも効かない。 けれどそんな出費は不意だ。貯蓄に甘えてだらだらと「ちょっといいもの」を選んでしまう。それでいて、出費が増えた分

    きちんと散財 - モリノスノザジ
  • そんなにかんたんじゃない - モリノスノザジ

    天気がいいので朝から洗濯をした。買い出しをして、月曜から職場に持っていく弁当のおかずをつくり終えたところでだいたい乾いている。なんとなくすがすがしい気分になりたい気分だったので、玄関マットだのキッチンマットだの、マットと言うマットをすべて床から剥がして二周目の洗濯をした。今日が返却期限の図書館にカウンターへ差し出して、冬服をクリーニングに出す。溜まっていた品トレイを回収ボックスに入れる。段ボールと新聞紙を廃品回収に出す。なかなか良い首尾。 実のところ、洗濯は好きじゃない。洗濯はまだいいかな。干すのもいい。とりこんでたたむのが嫌だ。束ねた新聞を回収場所まで持っていくのも。暑いなか図書館まで足を運ぶのも。それでもまあ、さっぱりしたシーツに寝転がるのは好きだし、ふわふわな玄関マットも好き。部屋は雑然としているよりもきれいに整頓されているほうがいい。好きな状態を実現するためには、たくさんの嫌

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