室町社長が出席して開かれた4カ月遅れの決算会見では、処分された財務部トップが決算内容を説明した=2015年9月7日 リストラの嵐の中で(4) 出勤停止1日、減給、けん責ーー。不正会計に関わった幹部社員26人に対して東芝が昨年11月9日付で行った懲戒処分は、リストラの荒波にさらされる社員の怒りと憤りを増幅させている。「これで不正会計の責任をとらせたことになるのか」と、疑問を残す処分内容だったからである。 「出勤停止1日っていったい何? 有休休暇を取って休むのとどう違うの」。いまも社員同士のひそひそ話が交わされている。 なかでも、社員の不満の対象になっているのは、懲戒処分を告知した文書で、対象者26人のうち一番初めに書かれた財務部トップの処分が「減給」だったことだ。「減給」は、社員の懲戒の場合は限度額が「月給の60分の1」だ。人員整理で泣く泣く会社を離れる退職者とのあまりの落差。