原子力規制委の現地調査団による評価会合後に記者会見する島崎邦彦委員長代理(右上)=20日午後、東京・霞が関 「きれいな活断層」「活断層を否定するのは不可能」。東通原発の破砕帯が活断層とされた評価会合で、調査団のメンバーはそれぞれが活断層を明確に主張した。対立点はなく議論らしい議論もなかった。東北電が活断層ではないとする根拠は完全に否定されており、次回の会合で東北電が調査団の評価を覆すのは難しいとみられる。 ■「膨潤ではない」 東北電が原発許可申請時以来、活断層ではないとする証拠として持ち出しているのは「膨潤作用」という説。地層のずれは乾いた粘土層が水を吸って膨らんで動いたとするものだ。 評価会合ではメンバーから「膨潤ではない」という根拠が次々と挙げられるとともに、過去の国の審査を批判する意見も出た。 専修大の熊木洋太教授は三河地震(昭和20年)、新潟県中越地震(平成16年)などの活断層のス