「ポスト長友」を探す風潮がメディアを中心に高まっている。長友本人はこの状況をどのように考えているのだろうか?(撮影=高須力) 歴代2位の125キャップを刻み、10年以上にわたって日本代表の左サイドバックに君臨し続ける。いまだ現れる気配の無いその後釜は、日本代表の課題の一つとして叫ばれることが増えた。来年開催のFIFAワールドカップを36歳で迎える長友佑都は、「ポスト長友」の出現を待ち望むような今の風潮をどのように捉えているのだろうか? (文=藤江直人) 「ポスト長友」はいまだ見当たらない。6人の代表監督から信頼され続けた無二の存在たどってきた軌跡が偉大で、代えの利かない存在感を放ってきた選手ほど、いつかは必ず訪れる日本代表との別れとセットで「ポスト――」なる言葉の対象となってきた。 例えば2010年からキャプテンを託されてきたボランチの長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)が、34歳で
長友佑都の「主張」には長年ヨーロッパでやってきたからこその含蓄がある photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA 6月の代表戦の連戦の折、欧州に渡って11年になる長友佑都から「主張」の話が出た。7日のタジキスタン戦(カタールW杯アジア2次予選)に4-1で勝ったゲーム翌日のことだ。 【貴重写真】本田、長友は覚えてるけど…10年W杯スタメン、誰がいた?(過去5大会W杯スタメンも/80枚超) 「日本代表というのは日本を代表してるわけで、みんな所属クラブの経験もありますし、もっと主張していいんじゃないかなと思いますね」 確かに前半は9分にこの予選で初めての失点となる同点ゴールを許すなど、低調な内容だった。この試合に出場しなかった長友は、翌日にベンチから見ていた印象を続けた。 「自分が外ではなく(ピッチの)中にいたらこういう指示を出してたな、とかというシーンが凄くたくさん
18歳で98年フランスワールドカップ(W杯)に出場した小野伸二(札幌)。世界中から注目された若きタレントが初めて海外移籍に踏み切ったのが2001年だった。 当時オランダ3強の一角・フェイエノールトへ赴き、移籍1年目にはUEFAカップ(現UEFA欧州リーグ)を制覇。クラブレベルで欧州タイトル獲得時の主力選手となった日本人は後にも先にも彼だけだ。 小野は「ホームスタジアムでボルシア・ドルトムント(ドイツ)と決勝を戦えるなんて幸せなことはない」と偉業達成の瞬間を回想する。 彼が欧州で存在価値を示さなければ、その後に訪れた日本人選手の大量移籍時代もなかった。 この20年間で日本サッカーの立ち位置や環境はどう変わったのか。先駆者が思いを激白する。 中田英寿に刺激を受けて海外に挑戦 93年のJリーグ開幕後、最初に欧州移籍に踏み切ったのがカズ(三浦知良=横浜FC)だった。94年に当時世界最高峰と言われた
日本サッカー協会の田嶋幸三会長は24日、オフサイドのルールが改正される方向であることを明らかにした。国際連盟(FIFA)などが検討している。得点機会を増やすことが狙いで、改正後はオフサイドラインに体の一部が残っていれば、オンサイドとみなされるという。現行では攻撃側の選手の体の一部でも、相手の後方から2人目の選手より前に出ていればオフサイドになる。 【動画】アーセナルがエヴァートン戦でPKを獲得するもVARで直前のオフサイドがあり取り消される 改正案はアーセナル(イングランド)や名古屋を率いたアーセン・ベンゲル氏が提唱。FIFA理事でもある田嶋会長は「議論は始まっているというよりは、終わっている。(導入は)来年7月1日になると思う」と述べた。 選手、審判を含めた現場の混乱も想定され、田嶋会長は「徹底するのが大変。戦術にも大きく影響する」と語った。
2012年、海外移籍の懸念を口にしていたミキッチ photograph by Getty Images 日本代表にも名を連ねる浅野拓磨のパルチザン電撃退団に、波紋が広がっています。いわゆる4大リーグ以外の欧州各国に移籍する選手が増えた一方で、2012年にサンフレッチェ広島に所属していたミハイル・ミキッチが現在の状況を予見したかのような“懸念”を語っていました。その記事を再公開します(初公開:2012年4月10日) 【秘蔵写真】小学生でバルサに行った久保やドルトムントで輝いた香川などの若き日(30枚超) 今、Jリーグにとって最も悩ましい問題のひとつは、若手のヨーロッパ流出だろう。2010年W杯以降、香川真司、内田篤人、宇佐美貴史、大津祐樹といったリーグの見所となりうるタレントたちが次々と日本を離れ、この夏もセレッソ大阪の清武弘嗣や柏レイソルの酒井宏樹の海外移籍が噂されている。 ドイツに6年間
かつてはスーパーやデパートの食品売り場の花形だった、各種揚げ物などの惣菜。昨今ではコンビニ大手がこぞってフライヤーの機能拡大を図り各種揚げ物をはじめとしたおかず用の惣菜(カウンターフーズ)を充実させ、中食需要をさらに加速化させている。そこで総務省統計局による家計調査の結果(年次分は2020年分が最新)を基に、個人の消費性向が分かりやすい単身世帯にスポットライトを当て、フライ系を中心とした主要なコンビニ系(中食系)食材の購入実情を確認する。具体的には家計調査の年次データからコロッケなどいくつかの揚げ物、そして惣菜関連についてピックアップ(※)し、年齢階層ごとの支出金額をチェックすることで、個々の食材の利用度合いを確認する。 家計調査では単身世帯の年齢階層の区分について、34歳以下(若年層)・35~59歳(中年層)・60歳以上(高齢層)に区分している。そこでこの年齢区分に従い、各種計算をしてい
セレッソ大阪の「エースナンバー8」を7年間背負い、「天才」と評されてきた柿谷曜一朗。その彼が31歳になった今年、名古屋グランパスへ完全移籍した。 「今回は今までで一番、意志の強い移籍。自分の中では意気込みが違います」 新天地に赴いた1月、柿谷はこう語気を強めたが、4歳から過ごしたクラブを離れることに苦しみ、悩み、迷い、そして覚悟があったのは間違いない。 彼はいかにして悲喜こもごもの過去を断ち切り、グランパスの一員となる決断を下したのか。 ここまで胸に秘めてきた本音を今、45分間のインタビューで激白する。 日本代表入りした2013年の幻影と戦い続けた日々 「サッカー人生の中で、僕が点を取って日本代表に入った2013年っていうのは、みんなの印象に残りやすい年やったかなと思う。それが(レヴィー・クルピ&アルベルト・ザッケローニ)監督の求めることやった。『数字にこだわれ』っていうのは、今のマッシモ
東日本大震災の被災地で、性風俗で働く女性たちの声を聞き続けたフリーライターがいる。ときには「地元の人たちの気持ちを逆撫でする行為かもしれない」と後ろめたさを感じながらも、なぜ10年間も被災地に通い続けたのか。取材の記録を『震災風俗嬢』(集英社文庫)としてまとめた小野一光氏に聞いた――。(前編/全2回) 【写真】フリーライターの小野一光氏 ■10年前もいまも、東京の風俗関係者が被災地に流れ込んでいた ――小野さんは被災地の性風俗で働く女性たちを継続的に取材されていますが、コロナ禍の今年はどんな変化がありましたか? 2月下旬、被災地を久しぶりに回ってきました。まず福島県郡山市に入り、宮城県の石巻市、気仙沼市、岩手県の陸前高田市、釜石市と沿岸部を北上し、その後内陸部の北上市までクルマで走りました。 被災地の風俗店も新型コロナの影響をもろに受けています。コロナのせいで東京の風俗店が流行らない。仕事
資金力に劣るプロスポーツクラブが、ビッグクラブに対抗するためには、合理性を突き詰めていくことが求められる。より安価な金額で選手を獲得し、チームとして最大の効果を出すことだ。 ところが、日本のサッカーに目を向けると「Jリーグのほとんどのクラブでは、データを使わないか、ほんの少しだけ使いながら試合に臨んでいる。クラブの強化担当者がデータを見る機会は非常に少なく、選手だけを見ていることが多い」と、元データスタジアム社長で、Jリーグのクラブのトップチームの分析アドバイザーを歴任したスポーツデータの分析の専門家である森本美行氏は言う。 Jリーグのクラブが世界のビッグクラブに対抗していくにはどうすればいいのか。森本氏の新著『アナリティックマインド』から一部抜粋・再構成して、解説する。 ■FCバルセロナの平均年俸は13億円! 2020年8月14日(日本時間8月15日)に行われたUEFAチャンピオンズリー
誰も本音を語らない時代。少なくとも、ある人にとってはそうだ。 その人は、被害者意識にも加害者意識にも苛まれることはなく、そうと言われないまま否定される―― 【写真】「『うっせぇわ』は子どもに歌わせない」という親たちに伝えたいこと この書き出しで、読むのがしんどそうだと思った方もいるかもしれない。本記事のテーマは、YouTubeで脅威の8500万(3月3日現在)再生を誇る注目の楽曲、Ado「うっせぇわ」の分析である。 この曲の存在を知らない「年上世代」も含めた全世代の読者に伝わるように、との依頼だったので、その意に添うべく、現在の日本の平均年齢である47歳の読者を想定し、親切に書きたいと思う。けれども筆者がこの曲を誠実に分析しようとすればするほど、この曲が「年上世代に聴かれようとしていない」ことを明らかにしてしまうだろう。 「うっせぇわ」は、2020年代の若者の本音そのものである。そしてそれ
新型コロナウイルスの流行により、検温の機会が激増した。飲食店をはじめ様々な施設において、額で計測する非接触の体温計が使われているのだが、普段の体温よりもかなり低めまたは高めの温度が出る、エラーで測れないといった現象も起きがちだ。そこで今回は、オムロン ヘルスケアの担当者に、「非接触体温計の特徴と正しい検温方法」を語っていただいた。お話しいただいたのは、同社 商品開発統轄部 商品設計部 体温計開発リーダーの佐藤泰雅さんだ。 【この記事に関する別の画像を見る】 ■ 国内工場でも体温計を増産 ――2020年は世界的に新型コロナウイルスが流行し、すっかり非接触のおでこ式が知られるようになりました。 実は赤外線で測るおでこ式は、海外ではコロナ前から普及しており、当社でも海外で販売をしていました。 ――同じ赤外線体温計でも、日本では耳式が主流でしたが、おでこ式との違いは何でしょうか? 人体から放射され
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